◆病態と診断
A学会の主なトピックス
COVID-19は2023年5月に5類感染症となり,現地のみの通常開催となる学術集会が増加した.オンラインは導入しても,オンデマンドで会期後に視聴できるようにしている場合が多い.経費のかかるハイブリッド開催は日本消化器関連学会週間(JDDW)などの大規模な学術集会に限られるようになった.これに伴って,COVID-19をテーマとする講演,主題演題なども減少している.
直接型抗ウイルス薬(DAA:direct-acting antiviral)の進歩で,HCVはほぼ全例で排除可能になった.このため肝臓領域の話題は,ウイルス肝炎から脂肪性肝疾患,肝硬変,肝癌に移行している.HCVに関しても,非代償性肝硬変でウイルス排除後の長期予後,特に肝発癌,肝予備能,門脈圧亢進症などが検討課題になっている.肝硬変では肝不全症候に対する治療薬のラインアップが整備され,集学的治