診療支援
治療

原発性・転移性肝腫瘍(外科)
primary and metastatic liver cancer(surgical treatment)
武冨紹信
(北海道大学大学院教授・消化器外科学Ⅰ)

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GL肝癌診療ガイドライン2021年版

GL肝内胆管癌診療ガイドライン2021年版

GL転移性肝がん診療ガイドライン(2021)

治療のポイント

・肝細胞癌では,肝予備能が良好(Child-Pugh分類AまたはB)で肝外転移がなく,腫瘍個数3個以下が肝切除のよい適応である.Child-Pugh分類Cの肝細胞癌ではミラノ基準内もしくは5-5-500基準内であれば肝移植を考慮する.

・肝内胆管癌では,肝予備能が良好で単発でリンパ節転移がない場合は肝切除のよい適応である.現時点で肝内胆管癌に対する肝移植の適応はない.

・転移性肝癌では,原発が大腸癌,消化管間質腫瘍(GIST:gastrointestinal stromal tumor),膵・消化管神経内分泌腫瘍,卵巣癌の場合は肝切除により予後向上が期待できる.

Ⅰ.原発性肝癌

◆病態と診断

A病態

・原発性肝癌の約95%が肝細胞癌で約5%が肝内胆管

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