頻度 あまりみない
治療のポイント
・症候性の多発性骨髄腫・悪性リンパ腫に関連したM蛋白血症に伴う腎障害については,原疾患の治療に準じる.
・MGRSのなかでALアミロイドーシスについては抗CD38抗体ダラツムマブが2021年より新たに保険適用となっており,予後の改善が得られている.
・ALアミロイドーシス以外のMGRSに対する治療については骨髄腫・リンパ腫の治療に準じることが多い.
◆病態と診断
A病態
・多発性骨髄腫を代表とするM蛋白産生疾患においては,M蛋白沈着による種々の腎障害が生じることが知られている.骨髄腫腎が代表的であり,骨髄腫診断事象としても知られる(→,「多発性骨髄腫」の項参照).
・一方,通常治療適応とならない意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS:monoclonal gammopathy of undetermined significance)においても,M蛋白の腎