頻度 ときどきみる
治療のポイント
・通常の食生活において摂取不足による欠乏症はまれだが,脂溶性ビタミンは吸収障害(膵外分泌障害,胆汁うっ滞,炎症性腸疾患,肥満外科手術後など)を考慮する.
・過剰症はサプリメント,ビタミン製剤の過剰量によることが多い.水溶性ビタミンは尿中に排泄されるため過剰症が生じにくいが,一部の水溶性ビタミンは耐容上限量が設定されている〔「日本人の食事摂取基準(2020年版)」〕.
◆病態と診断
・ビタミンは「生物の生存・生育に必要な微量栄養素のうち,生体内で十分な量を合成できない炭水化物・蛋白質・脂質以外の有機化合物」と定義される.
・水溶性ビタミン9種(B群8種,C),脂溶性ビタミン4種(A,D,E,K)に大別される(図).
◆治療方針
Aビタミン欠乏症
1.ビタミンA欠乏症
夜盲症,羞明をきたす.新生児は母乳による補充を要する.
a.補充のため
Px処方例
レチノール(チョコラA薬)滴