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GL間脳下垂体機能障害の診断と治療の手引き(平成30年度改訂)
治療のポイント
・成長ホルモン(GH),IGF-1(ソマトメジンC)分泌過剰に起因する症候の是正,QOLの改善と合併症の軽減をはかり,死亡率を一般人口の平均まで引き下げるとともに,腫瘍周辺正常組織の障害を軽減することが目的である.
◆病態と診断
A病態
・GH,IGF-1の過剰により,特有の顔貌および合併症,予後の悪化をきたす疾患.
B診断
・「間脳下垂体機能障害の診断と治療の手引き(平成30年度改訂)」内の先端巨大症の診断の手引きにより診断する.
◆治療方針
「治療のポイント」に記載した目的達成のため,手術療法,薬物療法,放射線療法によりGH分泌過剰の改善を行う.手術療法(経蝶形骨洞的下垂体腫瘍摘出術)が第1選択である.薬物療法は手術後コントロール不良または手術により十分な腫瘍摘出ができない場合,放射線治療(定位的放射線治療)は手術後寛解に至らず,薬物療法により効果が不十分な場合で,外科的切除が困難な部位に腫瘍が残存している場合に行う.
A薬物療法の実際
1.ソマトスタチンアナログ(注射)
まず,第1世代ソマトスタチンアナログであるオクトレオチド,ランレオチドを用いる.第2世代のパシレオチドは第1世代ソマトスタチンアナログ抵抗性の腫瘍に効果を認めるが,耐糖能異常をきたすことに注意する.
Px処方例 下記のいずれかを用いる.
1)オクトレオチド(サンドスタチン薬)注 1日100~300μgを2~3回に分けて 皮下注
2)オクトレオチド(サンドスタチンLAR薬)注 1回10~40mg 4週間に1回 殿部筋注
3)ランレオチド(ソマチュリン薬)注 1回60~120mg 4週間に1回 殿部深部皮下注
4)パシレオチド(シグニフォーLAR薬)注 1回20~60mg 4週間に1回 殿部筋注
2.GH受容体拮抗薬(注射)
Px処方例
ペグ