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GLうつ病治療ガイドライン(第2版)(2017)
ニュートピックス
・日本うつ病学会より「高齢者のうつ病治療ガイドライン」が発表され,高齢者のうつ病の病態,鑑別疾患,そして薬物療法から精神療法,さらには電気けいれん療法や経頭蓋的磁気刺激法(TMS)についても論じられている.
治療のポイント
・適切な鑑別を含め,うつ病を正しく診断し,そのうえで症状の個数や社会機能の障害などから重症度を判定する.
・全例に対して支持的精神療法や心理教育を行い,重症度に合わせて薬物療法,認知行動療法を行う.
・軽症例には,必要に応じて新規抗うつ薬や認知行動療法を行う.中等症・重症には抗うつ薬が中心となる.重症例には電気けいれん療法を検討する.
◆病態と診断
A病態
・うつ病は抑うつ気分や意欲・興味・関心の低下を主として,社会性やQOLに影響を及ぼす疾患である.
・脳内の神経伝達物質モノアミンの活動性の低下や,ストレス