診療支援
治療

摂食症(成人)
eating disorders(adult)
山内常生
(大阪公立大学大学院医学研究科・神経精神医学講師)

頻度 ときどきみる

GL摂食障害治療ガイドライン(2012)

治療のポイント

・摂食症の治療では,身体面,心理面,行動面における問題に対応する必要がある.

・低体重患者では,身体管理を適切に行い栄養療法による体重増加を目指すとともに,死亡リスクに留意した治療選択をする.

・疾病教育や食生活指導と,心理的問題の解決のための精神療法が回復に重要である.

・薬物療法単独での治療効果を示す医学的根拠はない.

◆病態と診断

A病態

・摂食症は食事や食行動に関連した異常が持続する精神疾患であり,主に神経性やせ症(AN:anorexia nervosa),神経性過食症(BN:bulimia nervosa),むちゃ食い症(BED:binge-eating disorder),回避・制限性食物摂取症(ARFID:avoidant/restrictive food intake disorder)が含まれる.

・女性の割合が高

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