Ⅰ.レム睡眠行動障害(RBD)
治療のポイント
・根治的な治療法はなく,薬物治療は,夢の行動化による外傷のリスク軽減が目的である.
◆病態と診断
・レム睡眠時,運動ニューロンは抑制され夢を行動化することはないが,この機能が障害された結果,夢をみたとおりに行動化する.
・素因は,男性,50歳以上,パーキンソン病,レヴィ小体型認知症,多系統萎縮症,ナルコレプシー,脳卒中,薬物(三環系抗うつ薬や選択的セロトニン/ノルアドレナリン阻害薬,β遮断薬など)など.
・睡眠中に発声や複雑な行動が繰り返される.
・その行動は夢に関連する(動物や侵入者に襲われ戦うなど悪夢が多い).
・強制覚醒させるとしばしば夢内容を回想する.
・その他の睡眠障害,精神疾患,薬物や物質使用ではよく説明できない.
・確定診断は,ビデオ睡眠ポリグラフ検査(vPSG:video polysomnography)を行い,筋緊張消失を伴わないレム睡眠(RW
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/クロナゼパム《ランドセン リボトリール》
- 治療薬マニュアル2024/抑肝散
- 治療薬マニュアル2024/プラミペキソール塩酸塩水和物《ビ・シフロール》
- 治療薬マニュアル2024/ラメルテオン《ロゼレム》
- 治療薬マニュアル2024/メラトニン《メラトベル》
- 治療薬マニュアル2024/メコバラミン《メチコバール》
- 今日の治療指針2024年版/小児の自閉スペクトラム症(アスペルガー障害を含む)
- 新臨床内科学 第10版/1 ナルコレプシー
- 今日の診断指針 第8版/チック症・Tourette症
- 今日の小児治療指針 第17版/チック・Tourette症
- 今日の小児治療指針 第17版/メディアリテラシー
- 今日の小児治療指針 第17版/動揺病