診療支援
治療

住宅の温熱環境による障害
adverse effects of indoor thermal environment -effect of cold temperature-
加藤貴彦
(熊本大学大学院教授・環境生命科学)

頻度 情報なし

ニュートピックス

・2014年にスタートした国土交通省「スマートウェルネス住宅推進事業」支援の「断熱改修等による居住者の健康への影響調査」の研究成果の1つとして,「室内温度と血圧変動に関する総説論文」が2022年10月に発表された(Hypertens Res 46:9-18,2023.Epub 2022).

治療のポイント

・寒冷による主な健康障害は,①血圧変動による循環器疾患,②呼吸器疾患,③過活動膀胱症状や睡眠障害である.その他,活動量の低下によるフレイル進行や認知症との関連についても報告されている.

・治療よりも予防が優先であり,適切な温度環境を備えた居住空間の構築には建築学的な視点が必要である.

・2018年11月,WHOが「暖かい住まいと断熱」を勧告している.すなわち,室温を18℃以上に保つこと(小児・高齢者はもっと暖かく),住宅の断熱性能の向上と適切な暖房機器を使用すること

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