診療支援
治療

五十肩(凍結肩)と腱板断裂
frozen shoulder and rotator cuff tear
山本宣幸
(東北大学大学院准教授・整形外科学)

頻度 よくみる

治療のポイント

・凍結肩も腱板断裂もまずは保存治療が第一である.

・保存治療とは,投薬,注射,リハビリテーションである.

・保存治療に抵抗する場合は手術の適応となる.

◆病態と診断

A病態

・凍結肩とは,これまで「いわゆる五十肩」とか「肩関節周囲炎」とよばれていたものである.

・凍結肩と腱板断裂の症状はよく似ている.中高年にみられ,誘因なく発症する場合もあるが,外傷を契機に発症する場合もある.肩を挙上するなど運動時痛を訴えることが多く,時に夜間痛もみられる.

・症状は似ているが,病態は全く異なっている.腱板断裂は腱板が断裂した状態であるのに対して,凍結肩では腱板は正常である.凍結肩の病態は関節内の炎症が原因との報告が多い.

B診断

・身体所見や単純X線画像では両者の鑑別は難しい.超音波検査やMRI検査などの画像診断が必須である.画像で腱板の断裂がみられれば,腱板断裂と診断される.

・凍結肩の診断は

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら