診療支援
治療

橈骨遠位端骨折
distal radius fractures
若林良明
(横浜市立みなと赤十字病院・副院長)

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GL橈骨遠位端骨折診療ガイドライン2017(改訂第2版)

ニュートピックス

・新しい骨粗鬆症治療薬のアバロパラチド注が,2022年に承認・薬価収載,2023年1月に販売が開始され,骨形成促進を目的とする骨折後の骨粗鬆症治療の選択肢が増えた.

治療のポイント

・骨折の重症度,患者の社会的背景や活動性,希望などを考慮し,手術療法か保存的治療かを適切に選択する.

・治療中に生じる可能性のある合併症についての患者説明と,発生した場合の早期対応が重要である.

・立った高さからの転倒など,軽微な外傷で受傷した中高齢者では,骨粗鬆症による脆弱性骨折の可能性を念頭におき,骨粗鬆症の診断と適応があれば治療開始を検討する.

◆病態と診断

A病態

・転倒して手をついて(低エネルギー外傷で)受傷するケースが最多であり,高エネルギー外傷での受傷は男性に多い.

・本邦での発生は人口1万人あたり10.9~14人,女性が男性の

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