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GL変形性股関節症診療ガイドライン2016改訂第2版
治療のポイント
・保存治療:変性した関節軟骨を再生させる治療法は確立されていない.保存治療で症状が改善せずADL低下がみられる場合は,手術治療を含めた治療方針決定のため専門医へ紹介する.
・関節温存手術:前股関節症・初期股関節症に対して考慮すべき手術として,寛骨臼回転骨切り術・寛骨臼移動術などの関節温存手術があげられる.
・人工股関節全置換術:進行期・末期股関節症に対して,人工股関節全置換術の良好な成績が報告されている.
◆病態と診断
A病態
・わが国の変形性股関節症は,80%以上が発育性股関節形成不全や寛骨臼形成不全を基盤として発症・進行する亜脱臼性股関節症や,何らかの原因疾患を基盤とする2次性であり,1次性は比較的少ない(0.65~21%).発症年齢は平均40~50歳である.
・発症の危険因子として,重量物作業の職業,寛骨臼形成不全,