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GL外反母趾診療ガイドライン2022 改訂第3版
治療のポイント
・靴の指導,運動療法,装具療法などの保存療法で除痛効果を期待する.
・重度の外反母趾は保存療法では根治的な矯正は期待できない.
・保存治療抵抗性の疼痛,皮膚障害をきたす症例は手術療法の適応となる.
◆病態と診断
A病態
・母趾中足趾節(MTP)関節で母趾が外反して,内側が突出した状態を外反母趾という.
・母趾MTP関節の外反と内側支持機構の弛緩,第1中足骨の内反,扁平足,開張足,母趾の回内,母趾種子骨の偏位などの病態が相互に影響し合って発症しているものと考えられている.
・原因はいまだに不明な点が多いが,遺伝,靴の環境,性別(女性に多い),全身関節弛緩,炎症性疾患(関節リウマチなど)などが関連しているといわれている.
B診断
・一般的に荷重位足部正面X線画像が用いられる.母趾基節骨軸と第1中足骨軸のなす角である外反母趾角度(HV角)