A目的
1.尿閉の解除
原因は,尿道狭窄や結石,前立腺肥大症や癌,神経因性膀胱,凝血塊による閉塞など多彩である.適宜の導尿で対応できない場合,留置を考慮する.
2.尿量の確認
心不全などで循環動態の厳密な管理が必要な場合や,重症者の集中治療を行う場合に,正確な時間尿量を把握する目的で留置することがある.
3.検体の採取
尿検査や尿培養の検体採取が,意識障害や認知機能低下などのために自排尿で適切に行えない場合,単回の導尿を行う.
4.薬液の注入
膀胱造影や膀胱上皮内癌に対するBCG注入療法などに際して,単回のカテーテル挿入を行う.
5.膀胱洗浄
滅菌生理食塩液を用い,凝血塊や浮遊物を排除する目的で行われるが,感染予防を目的とした定期的な膀胱洗浄は推奨されない.持続的な膀胱洗浄が必要な場合は,3wayタイプのカテーテルを使用する.
6.そのほか
麻酔下手術や心臓カテーテル検査などの際に,必要に応じて留置す