治療のポイント
・レーザーは誘導放出により光を増幅したものであり,標的となる分子を効率よく熱変性して病変を改善することができる.
・保険診療では,疾患やレーザーの種類により治療回数や治療間隔の規定が設けられている.
・小児に生じる先天性の色素性病変,表在性血管病変については治療に適した時期を逃さないよう各疾患の特徴を知っておく.
◆治療方針
A色素性病変
1.対象疾患
太田母斑,異所性蒙古斑,扁平母斑,外傷性刺青に保険適用がある.太田母斑に対する効果は高く,早期治療が望ましい.異所性蒙古斑も早期に治療を開始したほうが効果は高い.自然消退する疾患であるが,濃い色調,多発病変などは残存しやすく,保護者と相談のうえ治療を行う.扁平母斑に対する有効率は低く,照射により増悪することもある.保険適用はないが,老人性色素斑,後天性真皮メラノサイトーシス,雀卵斑や刺青除去などに用いられる.
2.使用機器
Qスイッチの搭