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ニュートピックス
・全身性エリテマトーデス(SLE)の治療薬として生物学的製剤であるベリムマブとアニフロルマブが使用できるようになり,SLE患者に伴うDLEに対して治療効果が期待できる.
治療のポイント
・日光曝露が悪化因子となることを説明し,遮光(サンスクリーン剤の使用)を指導する.
・ステロイド外用が第1選択であり,通常よりも強めの外用薬を選択し,改善が得られたらランクダウンする.タクロリムス軟膏外用の有用性も報告されている.
・本症がSLE患者にみられる場合,ステロイド外用でも改善が得られない症例ではヒドロキシクロロキン(HCQ)の併用を考慮する.
◆病態と診断
A病態
・日光露光部である顔面,頭部,耳介,手背などに好発し,鱗屑を伴う紫紅色の類円形・不整形の隆起性ないし萎縮性紅斑を呈する.軽快後に色素沈着や色素脱失を伴う萎縮性瘢痕を生じることや,頭部では永久脱毛斑を生じることもある