GL性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン(第4版改)(2018)
ニュートピックス
・ICD-11では性同一性障害から性別不合に変更され,精神科疾患から除外された.DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル)においても性別違和に変更となるなど,脱病理化が進んでいる.
・身体治療にあたり,これまで精神科医2名の診断の一致を必要としたが,診断は1名で行うこととなった.
・思春期初期の症例を対象に,二次性徴抑制療法が適応となる場合がある.
・平成16年7月に施行された特例法により,これまで1万人以上の性別変更が認容された.
治療のポイント
・医療者は治療ガイドラインを遵守するべきであるが,治療者に厳格に強いるべきではない.
・「病気を治す」ではなく,「生きづらさを解消し,生活の質が向上するようサポートする」という考え方が大事である.
・ホルモン療法や性別適合手術は身体違和を軽減するとともに,緩和的にストレ