診療支援
治療

性別不合,性別違和,性同一性障害
gender Incongruence,gender dysphoria,gender identity disorder(GID)
木下真也
(大阪医科薬科大学講師・神経精神医学)

GL性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン(第4版改)(2018)

ニュートピックス

・ICD-11では性同一性障害から性別不合に変更され,精神科疾患から除外された.DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル)においても性別違和に変更となるなど,脱病理化が進んでいる.

・身体治療にあたり,これまで精神科医2名の診断の一致を必要としたが,診断は1名で行うこととなった.

・思春期初期の症例を対象に,二次性徴抑制療法が適応となる場合がある.

・平成16年7月に施行された特例法により,これまで1万人以上の性別変更が認容された.

治療のポイント

・医療者は治療ガイドラインを遵守するべきであるが,治療者に厳格に強いるべきではない.

・「病気を治す」ではなく,「生きづらさを解消し,生活の質が向上するようサポートする」という考え方が大事である.

・ホルモン療法や性別適合手術は身体違和を軽減するとともに,緩和的にストレ

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