頻度 あまりみない(一絨毛膜双胎は全妊婦の0.2~0.3%で,双胎間輸血症候群はさらにその10%に発症する)
◆病態と診断
A病態
・複数の胎児がいる妊娠を多胎妊娠という.
・複数の胚が子宮に着床して成長するとき二卵性双胎(または品胎以上),ひとつの受精卵が分裂して複数の胚として成長するとき一卵性双胎(または品胎以上)となる.
・生殖補助医療技術の普及により多胎妊娠の頻度は増えている.
・二卵性双胎は二絨毛膜二羊膜となることが普通である.
・一卵性双胎では,卵割の時期により二絨毛膜二羊膜,一絨毛膜二羊膜,一絨毛膜一羊膜の3つのパターンになる(膜性診断).
・一絨毛膜双胎は胎盤に吻合血管が存在するため,双胎間輸血症候群(TTTS:twin-to-twin transfusion syndrome),双胎間羊水不均衡症(TAFD:twin amniotic fluid discordance),双胎一児発育不