頻度 よくみる(0.3~1%の妊娠に発生する.分娩中に発症するものと分娩前に発症するものが半数ずつであり,発症時期は,満期が60%,妊娠32週から36週が25%,妊娠32週未満が14%)
治療のポイント
・2/3の症例が重症化し,母体にはDIC,出血性ショックから母体死亡をきたす可能性があり,胎児には胎児機能不全から胎児死亡などの重篤な合併症を引き起こすため,早期診断からの早期治療(=分娩)が重要となる.
◆病態と診断
A病態
・分娩前に母体側脱落膜の血管が破綻することによって出血し,血腫が形成されることで胎盤の剥離が進行していくもの,動脈性の血管の破綻により急速に出血,血腫形成により胎盤剥離が短時間で生じてしまうものから,静脈性の血管の破綻により緩徐に胎盤の剥離が発生し,慢性の血腫形成,胎盤機能不全,羊水過少を伴う慢性早剥羊水過少症候群(CAOS:chronic abruption- oligoh
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