頻度 〔海外定義の本疾患罹患率は,超早産児(在胎28週未満の早産児)で50%を超える〕
ニュートピックス
・2022年より,厚生労働科学研究費難治性疾患政策研究事業として本疾患の新病型分類と科学的根拠に基づく本疾患診療ガイドラインの作成が開始されている.特に,病型分類は数十年ぶりに改訂される.
治療のポイント
・超早産児の多くが罹患する多因子疾患であり,重症例を早期に診断し酸素依存性などの症状を軽減させることが予後改善につながる.
・各種人工換気を時期に応じて適切に利用すること,薬剤はステロイド,カフェイン製剤がエビデンスのある治療法として用いられる.
◆病態と診断
A病態
・本疾患は未熟な肺に起こる多因子疾患である.
・出生前因子としてはsmall for gestational age児,子宮内感染,未熟な在胎週数,遺伝的要因など,出生後因子としてはサーファクタント欠乏,人工呼吸器使用,酸素使用,低栄養