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GL夜尿症診療ガイドライン2021
治療のポイント
・夜尿症治療の第1段階は,就寝2時間以内の飲水制限や,就寝前に必ず排尿を済ませるなどの生活指導である(約1割はそれだけで夜尿症が解消する).
・生活指導のみでは無効な場合,1か月ほどの時点で,積極治療の開始を考慮する.薬物治療(抗利尿ホルモン薬;デスモプレシン)とアラーム療法の2つが第1段階の治療である.
・併存症として慢性便秘が重要であり,夜尿症の一因にもなっているので,その管理と治療を優先して行う.
◆病態と診断
・5歳以上の小児において,就寝中の間欠的な尿失禁が,1か月に1回以上,3か月以上にわたって続くものを「夜尿症」と診断する.約1/4の症例でみられる昼間の尿失禁の合併の有無は問わないが,昼間尿失禁の合併例では,治療抵抗性のことが多い.
・夜尿症をきたす基礎疾患(腎尿路疾患,脳脊髄疾患,糖尿病,甲状腺疾患など)を有する患者は5%