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治療のポイント
・羞明,視力低下などの自覚症状と,白内障の進行程度とを考慮し手術適応を決定する.
・一般的な白内障手術は低侵襲であり,その多くが短時間で安全に行えると広く認識されている.そのため,患者の手術に対する期待値はかなり高い.しかし,難症例も少なからず存在するため,患者への十分な術前説明が重要である.
・術後の見え方,特に術後屈折値が患者の満足度に大きく影響するため,十分に理解を得てから手術を行う.
◆病態と診断
A病態
・白内障は,水晶体が主として加齢性変化により混濁を生じる疾患である.
・原因は,加齢のほかに,先天性や外傷性,薬剤性(ステロイド),糖尿病やアトピー性皮膚炎などの続発性がある.
・症状は,初期では羞明やかすみ目などであるが,進行していくにつれ視力低下が生じる.また,水晶体核の硬化による近視化を生じることもある.
B診断
・視力検査や屈折検査などの自覚的および他覚的検査と