診療支援
治療

急性感音難聴
acute sensorineural hearing loss
野口佳裕
(国際医療福祉大学教授・耳鼻咽喉科学)

頻度 ときどきみる

GL急性感音難聴診療の手引き(2018年版)

治療のポイント

・発症後7日以内の早期治療が重要である.

・まれに前下小脳動脈梗塞が原因となる.

◆病態と診断

A病態

・急性感音難聴は,急激に難聴,耳鳴,耳閉感などを発症する感音難聴をまとめた疾患群である.

・急性感音難聴をきたす代表的な疾患をにまとめた.原因や誘因があるものと,突発性難聴,急性低音障害型感音難聴,メニエール病のように必ずしも原因が明らかではないものがある.

・多くは内耳(蝸牛)障害によるが,聴神経腫瘍や前下小脳動脈梗塞などが原因となりうることに留意する.

B診断

・難聴の原因や誘因の有無,発症様式(急激か否か,初回か否か,発症日),難聴側,随伴症状(めまいなど)の有無を問診する.

・耳鏡検査にて鼓膜が正常であることを確認する.

・感音難聴の正確な診断には,純音聴力検査が必要である.一側性難聴の場合には,音叉による聴力検査(Web

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?