診療支援
治療

歯科・口腔外科疾患 最近の動向
夏目長門
(愛知学院大学歯学部教授・口唇口蓋裂センター部長)

A学会での主なトピックス

1.日本口腔ケア学会総会・学術大会の開催

 2023年4月20日(木)~21日(金)に〔大会長:川又 均先生(獨協医科大学医学部口腔外科学講座),テーマ:口腔ケア,集合知の創造〕で開催された.

a.次世代がん医療と口腔ケア

 山崎秀哉先生(京都府立医科大学大学院医学研究科放射線診断治療学),山本俊郎先生(京都府立医科大学大学院医学研究科歯科口腔科学)は,以下のように,口腔ケアの最近の動向に焦点をあてて報告した.日本人の2人に1人は,がんに罹患するようになった.近年,がんの集学的治療が進み,生存率が向上するとともに,成人・AYA・小児のサバイバーが増加している.新たながん治療が導入されつつあり,がんの標準治療(手術療法・放射線治療・化学療法)も日々進歩して,次世代がん医療とされる陽子線治療や免疫チェックポイント阻害薬などを用いたがん薬物療法が行われるようになってきた.しかし

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