治療のポイント
・口臭の治療には,患者の訴えを把握するための問診が重要である.
・検査により客観的口臭の有無を判断することが治療方針の決定に重要である.
・病的口臭では,口臭の原因を的確に追求し解決することが重要である.
◆病態と診断
A病態
・日本口臭学会では,本人あるいは第三者が不快と感じる呼気の総称を「口臭」と定義している.また口臭の有無にかかわらず,口臭に対して不安を感じる症状を「口臭症」とし,臭気と疾病を明確に区別している.
・口臭および口臭症は生理的なものと病的なものに大別される.
・生理的口臭には,一般的なもの(空腹時口臭など),ホルモン変調によるもの(妊娠時口臭など),飲食物や薬物によるものがある.
・病的口臭には,口腔由来のもの(歯周病や舌苔,カンジダ症,ドライマウス,腫瘍性病変など)と口腔以外由来のもの(副鼻腔炎や口蓋扁桃炎などの耳鼻咽喉科疾患,糖尿病や腎不全などの全身疾患)がある.
・病