治療のポイント
・心不全患者の在宅ケアでは,心疾患への対応だけではなく,多職種が連携して生活環境を整えることが重要である.
・心不全の標準的治療を継続し,至適な服薬管理・生活を送ることで,心不全の増悪を予防することができる.
・予測不能な急変をきたすこともあり,あらかじめ患者・家族が望む治療法に関して話し合っておくことが望ましい.
・終末期の治療抵抗性の呼吸苦にはオピオイドを用いる.
◆病態と診断
・高齢・ADLが低下した心不全症例では,誤嚥などの感染症のリスクが高く,食事や飲水摂取不足による脱水もきたしやすいことから,心不全が急性増悪するリスクが高い.また症状が出現しにくく,増悪の早期発見が困難な場合も多い.
◆治療方針
A入院から在宅管理への移行
退院直後は入院中とは環境が異なり,過労や,塩分・水分・服薬管理も不十分となるため早期に再入院となるリスクが高く,環境整備が重要である.
在宅医療への移行を円