ポイント
・訪問看護の役割・機能を把握し的確な指示を出す.
・良好なコミュニケーションと情報共有.
・多職種連携について理解を深める.
在宅で療養する患者は,寝たきりの高齢者ばかりでなく,小児,難病や精神疾患の患者など多様化している.また,独居,認知症夫婦世帯に加え,精神疾患や持病を抱える介護者やヤングケアラーの増加,そしてネグレクト・不適切介護問題,経済的困窮,社会的孤立など家族・社会の背景も複雑化しており,地域の多職種との連携・協働が必須である.とりわけ訪問看護師との協働は,患者・家族のQOL向上と診療の質向上に大きな影響を与えるため,多職種連携を基盤とする在宅医療そして地域包括ケアの要となる.
A訪問看護の役割・機能の把握と的確な指示
1.訪問看護の役割・機能
訪問看護は,主治医と連携を密にし,健康状態のアセスメント,日常生活や心理的な支援,家族・介護者の相談・助言,医療的処置・ケア,関連機関