ニュートピックス
・2022年度診療報酬改定では,リハビリテーション関連項目として医療機能などに応じた入院料やアウトカム評価の見直しなどが行われた.
ポイント
・医師は,リハビリテーション専門職(以下,リハ専門職)との連携が,「急性期」,「回復期」,「生活期」,「介護保険」,「介護予防事業」のそれぞれにおいて存在すると認識する.
・「介護保険」とは全く異なる自治体財源の事業「介護予防・日常生活支援総合事業」におけるリハ専門職・地域資源と医師との新しい連携を知る.
A医療保険におけるリハ専門職との協働
1.急性期のリハビリテーション
リハビリテーションの実施と報酬請求には,疾患別の人員・施設基準を満たす必要がある.心大血管疾患,脳血管疾患,運動器疾患,呼吸器疾患,廃用症候群,難病患者,障害児(者)などが対象である.また標準算定日数が定められており,発症から90~180日である.この期間内は1日につき患者1人当たり6単位(1単位=20分)まで算定できる.
2.回復期・生活期のリハビリテーション
標準算定日数の例外として治療継続で改善が期待できると判断できれば,1月13単位まで算定可能である(介護保険認定をもつ者は不可).回復期リハビリテーション病棟では最大1日9単位(180分)まで提供可能.理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)は1日24単位,週108単位を上限に報酬請求が可能である.急性期を含め「リハビリテーション実施計画書」における目標設定と到達度評価が必須である.
B介護保険におけるリハ専門職との協働
1.デイケア(通所リハビリテーション)
医療機関,介護老人保健施設,介護医療院にて提供され,リハ専門職による個別対応と集団体操や自主トレーニングを組み合わせる.
2.訪問リハビリテーション(保険医療機関への介護事業所みなし指定)
医師の指示にてリハ専門職が自宅訪問し,20~