診療支援
治療

Ⅱ.基剤の種類による皮膚外用薬の分類
飯塚 一
(廣仁会札幌乾癬研究所所長)


1.軟膏

ointment

 透明~半透明で,粘稠半固形物である.

油脂性軟膏

 外用薬の基剤として最もよく用いられる.水に溶けず,水を含まず,かつ水を吸わない.動物性,植物性,鉱物性などがあるが,石油から精製された高分子炭化水素であるワセリンが最も広く使用される.皮膚亀裂部,痂皮,びらん,紅斑,丘疹,潰瘍など広い用途をもつ.

2.クリーム

cream

 白色乳脂状の半固形物質で,乳化剤により水中に油脂を懸濁分散させている.クリームは軟膏に比較してべたつきが少なく,塗りごこちがよく,水で洗い落としやすいが,時に刺激感を伴う.湿潤部には使用しないほうがよい.

3.ローション

lotion

1)振盪合剤shake lotion

 液体の中に粉末を懸濁させたもの.

2)乳剤性ローション

 乳化剤を用いて水中油型(oil in water)としたもの.

4.フォーム剤

foam

 ガスの圧力で内容が霧状に吹き出す製剤.通常,油分

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?