適応
1代用血漿として急性出血の治療,特に急性大量出血の際の初期治療として有効
2外傷,熱傷,出血等に基づく外科的ショックの予防及び治療
3手術時における輸血量の節減
4体外循環灌流液として用い灌流を容易にして手術中の併発症の危険を減少
用法
1回500mL 緩徐に静注(増減) 体外循環灌流液として:デキストラン40として2~3g/kg(20~30mL)を注入注意長期連用回避(できるだけ5日以内)
禁忌
1)うっ血性心不全
2)高乳酸血症
注意
〈基本〉投与時
①皮下投与不可
②原則として,連結管を用いたタンデム方式による投与は行わない
③目盛りは目安として使用
④残液は使用しない
〈取扱上〉
①保存中の温度変化のためまれに不溶性デキストラン(鱗片状又は凝縮物)が析出.以下の点に留意
a)温度変化の少ない場所で保存
b)横積み状態での保存に努める
c)外袋は開封しない
②不溶性デキストランの析出が認められる場合には使用しない
〈検査〉血液型判定又は交差試験を妨害することあり→本剤投与前に実施
患者背景
〈合併・既往〉
①脱水状態(腎機能障害発現の誘因)
②肺水腫(悪化)
③低フィブリノゲン血症,血小板減少症等の出血傾向(出血傾向を促進)
④閉塞性尿路疾患により尿量減少(悪化)
〈腎〉腎機能障害(悪化) 〈肝〉重篤な肝障害(悪化)
〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈高齢〉減量等注意
相互
〈併用注意〉アミノ配糖体系抗生物質(カナマイシン,ゲンタマイシン等)の腎毒性増強→腎障害が発生した場合には中止し,持続的血液濾過透析法,血漿交換,血液透析療法等処置(併用による相乗作用により近位尿細管の空胞変性を来す)
副作用
〈重大〉
1)ショック:頻度不明(血圧降下,脈拍の異常,呼吸抑制等)→直ちに中止し処置
2)急性腎障害:頻度不明(乏尿)→中止し,持続的血液濾過透析法,血漿交換,血液透析等処置
3)過敏症:頻度不明(アナフィラキシ
関連リンク