適応
〈適応菌種〉アルベカシンに感性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA) 〈適応症〉敗血症,肺炎 注意本剤はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症に対してのみ有用性が認められている.尚,MRSAが検出されただけではMRSA感染症とは限らないので,投与にあたっては,以下の点に留意
1)MRSA感染症の診断が確定した場合にのみ投与を原則とする
2)臨床症状及び菌の検出状況からMRSA感染症が推定された場合には,個々の患者背景や臨床症状の推移等を考慮の上,投与の可否を判断
用法
1日150~200mg 分1~2 筋注・点滴静注 ►点滴静注は30分~2時間かけて注入 小児1日4~6mg/kg 分1~2 30分かけて点滴静注 ►年齢,体重,症状により適宜増減 注意
①本剤の薬効は最高血中濃度と最も相関されていることから,1日1回静脈内投与が望ましい
②腎機能異常及び聴力障害等の副作用に留意し,投与期間は,原則として14日以内.患者の状態等から判断し,14日以上にわたって投与する場合には,その理由を常時明確にし,漫然と継続投与しない
③体の大きい小児への投与時は,成人の1日最高量200mg(力価)を超えないよう注意
禁忌
過敏症(本剤,アミノグリコシド系抗生物質,バシトラシン)
注意
〈基本〉
①使用にあたり耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与に留める
②本剤によるショック,アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので,次の措置をとる
a)事前に既往歴等について十分な問診.尚,抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認
b)投与に際しては,必ずショック等に対する救急処置の準備
c)投与開始~終了後まで患者を安静の状態に保たせ十分観察.特に,開始直後は注意深く観察
③投与中は血中濃度をモニタリングすることが望ましい
④眩暈,耳鳴,難聴等の第8脳神経障害→