適応
静脈内留置ルート内の血液凝固の防止 注意静脈内留置ルート内の血液凝固防止(ヘパリンロック)の目的に使用する濃度の製剤であり,汎発性血管内血液凝固症候群の治療,血栓塞栓症の治療及び予防,血液透析・人工心肺その他の体外循環装置使用時の血液凝固の防止並びに輸血及び血液検査の際の血液凝固の防止の目的で投与しない
用法
静脈内留置ルート内を充填するのに十分な量を注入 注意10単位/mL製剤は通常6時間までの,100単位/mL製剤は12時間までを標準とし最長24時間までの静脈内留置ルート内の血液凝固防止に使用
注意
〈基本〉
①血液凝固能検査等,出血管理を十分行いつつ使用
②ヘパリンによる抗凝固作用を急速に中和する必要がある場合には,プロタミン硫酸塩を投与
③ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)が現れることがある→投与後は血小板数を測定
〈適用上〉
①全般的な注意:以下の点に注意
a)感染に対して配慮
b)シリンジが破損する恐れがあるので強い衝撃を与えない.特に低温下ではシリンジが破損しやすいので注意
c)押子(プランジャー)が外れたり,ガスケットが変形し薬液が漏出する恐れ→押子のみを持たない
d)押子を反時計回りに回転させると接続に緩みが生じ,ガスケットから押子が外れる恐れ→押子を反時計回りに回転させない
②投与時
a)使用に際してブリスター包装を開封口からゆっくり開け,外筒を持って取り出す
b)押子の緩みがないか確認.緩みが認められた場合は押子を時計回りに回転させ締め直す
c)筒先のキャップをゆっくり回転させながら外して静脈内留置ルートに確実に接続する.キャップを外した後は筒先に触れない
d)治療薬剤とヘパリンが配合不適の場合があるため,静脈内留置ルート内を生食液で十分置換した後,本剤を注入しロックする
③投与後:使用は1回限りとし残液はシリンジとともに速やかに廃棄
〈その他〉HIT発現時に出現するHIT抗体は100