治療のポイント
・しばしば出血性ショックを伴って来院するため,静脈路確保と輸液および必要に応じて輸血を併施しつつ,存在診断・部位診断を進める必要がある.
◆病態と診断
A病態
・種々の出血源を要約すると以下のような具体例がある.
1)腹腔内の血管が出血源となる場合:消化液による血管浸食(消化管縫合不全,膵炎)や血管近傍臓器の炎症波及で生じた仮性動脈瘤,segmental arterial mediolysisや正中弓状靭帯圧迫症候群などによる末梢動脈瘤,動静脈奇形などによる血管の破綻.
2)腹部臓器表面の自然破綻による場合:肝表面の腫瘍(肝癌,血管腫など)や脾腫,腹膜播種転移や後腹膜悪性腫瘍の自然破綻,異所性妊娠破裂や卵巣出血,子宮・付属器腫瘍からの出血.
3)後腹膜腔で生じた内因性大量出血およびその腹腔への破綻:腹部大動脈瘤,腎動脈瘤,腸骨動脈瘤などの破裂.
4)腹壁内における非外傷性大量出血:下腹壁動