Aはじめに
外科的気道確保とは,緊急に気道確保の必要があるにもかかわらず,マスク換気にて酸素化が保てず,気管挿管も困難な場合(CICO:cannot intubate,cannot oxygenate)に行う観血的手技であり,輪状甲状靭帯穿刺,輪状甲状靭帯切開,気管切開などがあり,海外ではFONA(front-of-neck airway)やeFONA(emergency FONA)とも呼ばれている.一般的に,FONAとは輪状甲状靭帯を介した気道確保を意味すると理解されている.気管切開も厳密には頸部前面からの気道確保であるが,輪状甲状靭帯からの気道確保ではない.ここでは輪状甲状靭帯切開(surgical cricothyroidotomy)について説明する.
輪状甲状靭帯切開ではカフ付き気管チューブを挿入できるため,血液や分泌物の垂れ込みを防ぐことができる.また,換気回路との接続も可能であ