診療支援
治療

心嚢穿刺法,心嚢開窓術 [■体腔,管腔の処置]
☆☆
pericardiocentesis and pericardial window
伊藤 香
(帝京大学病院准教授・外科学講座Acute Care Surgery部門)

Ⅰ.心嚢穿刺法

A適応

 心嚢液貯留により血行動態の破綻を伴う心タンポナーデは,心嚢穿刺または外科的心嚢開窓術による即時心嚢ドレナージの絶対的適応である.

B禁忌

 緊急時の心嚢穿刺に絶対的な禁忌はない.しかしながら,心破裂やA型大動脈解離などによる出血に伴う心タンポナーデでは,心嚢穿刺は一時的な処置にしか過ぎず,緊急開胸術などの決定的な治療を遅らせるべきではない.相対的禁忌として,凝固障害や血小板減少が挙げられるが,大出血合併症の増加とは関連していない.

C器材

 滅菌ガウン,手袋,マスク,滅菌バリアドレープ,消毒液,局所麻酔薬浸潤用20~25G針,シリンジ(10mLおよび60mL),三方活栓,プラスチック製ドレナージチューブ,18G7cm大口径イントロデューサー針,フレキシブルまたは先端が曲がったガイドワイヤー,6~8Fドレナージカテーテル(ピッグテール,シース,または中心静脈カテーテル),2~5

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