Aコンパートメント
減張切開(筋膜切開)は,コンパートメント症候群が疑われる場合に,内圧を減らし,組織を救済するために行う外科的手技である.前腕には掌側区画,背側区画,橈側(mobile wad)区画の3つのコンパートメントがあり,下腿には前方区画,外側区画,浅後方区画,深後方区画の4つのコンパートメントがある.
Bコンパートメント圧測定法
専用のコンパートメント内圧測定システム,もしくは観血的持続動脈圧測定システム(通称:Aライン)を用いて測定する.ここでは,後者を用いた方法を示す.
1.準備物品
Aラインシステム一式,清潔な23G注射針と延長チューブ,局所麻酔薬,清潔野.
2.方法
Aラインシステムの先端に清潔操作で延長チューブおよび注射針を接続する.皮膚刺入部位の局所麻酔の際,筋肉内に麻酔薬を注入して内圧を高め,偽高値として測定されないように注意する.刺入後,Aライン内の生理食塩液を0.5