診療支援
治療

急性中毒治療の原則
management of acute poisoning:principles
中村光伸
(前橋赤十字病院・高度救命救急センター長)

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ニュートピックス

・消化管除染,特に胃洗浄の適用は「経口摂取から1時間以内であり,かつ服用量が生命を脅かす場合」とされていたが,2023年7月に日本中毒学会から発刊された「新版 急性中毒標準診療ガイド」では,消化管除染の適用条件として,「薬毒物服用からの時間は設定しない」と改訂されている.

治療のポイント

・医療者の安全確保,適切な除染を前提とする.

・薬毒物の種類によらず,A:気道,B:呼吸,C:循環,D:神経症状,E:体温,の評価と安定化を図る.

・生理学的な評価とその安定化を図ったあとに,トキシドロームとして薬毒物の推定や身体的徴候を観察する.

・背景に存在する自殺念慮に対しても介入を行う.

◆病態と診断

A定義

・中毒とは外的,内的な物質によって引き起こされる臨床的な徴候や症状を伴う病的な過程であり,さまざまな物質が許容量を超えて体内に取り込まれることにより,生体の正常な機能が阻害され

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