頻度 ときどきみる
治療のポイント
・機械的サポートの対応が可能な施設での治療が望ましい.
・Ca拮抗薬では高血糖,急性ジギタリス中毒では高K血症に注意する.
◆病態と診断
A病態
・β遮断薬やCa拮抗薬の過量服用では,徐脈や血圧低下が問題となる.
・β遮断薬の過量服用では受容体に対する選択性が失われ,心筋の収縮力低下や気管支れん縮も生じる.プロプラノロールのような脂溶性薬剤は中枢神経に移行しやすく,せん妄,傾眠,けいれん発作といった中枢神経症状が生じることがある.
・Ca拮抗薬は膵臓ランゲルハンス島β細胞に作用し,インスリン分泌を抑制し,高血糖となる.高血糖の程度とベラパミルやジルチアゼム中毒の重症度は相関したという報告がある.
・急性ジギタリス中毒でも徐脈や心室性不整脈といった循環器症状がみられるが,悪心・嘔吐,腹痛といった消化器症状が先行して生じる.血清K値はジギタリスによるNa+/K+ ATPase
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