頻度 あまりみない
GL重症熱性血小板減少症候群(SFTS)診療の手引き 改訂版2019
治療のポイント
・マダニに刺咬されることにより感染するウイルス感染症である.
・原因不明の熱性疾患をみたとき,山林や草むらなどの野外活動歴の有無を確認する.
・マダニ媒介性のリケッチア感染症と比較すると,多くはCRPが上昇しないのが特徴で,両疾患の鑑別点となる.
・本症を疑った場合には最寄りの保健所に相談し,必要に応じて確定診断のための検査を依頼する.
・治療は対症療法が主体となる.
・ネコやイヌからの感染事例も報告がある.
・診療において,ヒト-ヒト感染を防ぐために標準予防策の遵守を徹底する.
◆病態と診断
A病態
・重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは,2011年に中国で確認されたフェヌイウイルス科バンダウイルス属に分類されるSFTSウイルスによる感染症である.自然界に存在し,このウイルスを保有するマダニ刺咬によって