頻度 あまりみない
GL蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第5.1版)(2023)
◆病態と診断
A病態
・デング熱は,フラビウイルス科のデングウイルスによる感染症.チクングニヤ熱は,トガウイルス科アルファウイルスに属するチクングニヤウイルスによる感染症で,両疾患ともにネッタイシマカとヒトスジシマカで媒介される.後者は,北海道以外の国内にも分布するため,海外で感染した渡航者からの国内で感染例もある.診断した際は,4類感染症として届け出る.周辺の感染者の調査や媒介蚊対策も必要になる.
・デング熱は,潜伏期間が2~14日,高熱で発症し3~4日目から皮疹が出現する.5~7日で解熱する通常型が大半だが,重症型のデング出血熱(DHF:dengue hemorrhagic fever),デングショック症候群(DSS:dengue shock syndrome)があり,小児の発症リスクが高い.DHFに移行した場合は