今日の診療
治療

破傷風 [■5類感染症-全数把握]
tetanus
樽本憲人
(埼玉医科大学教授・感染症科・感染制御科)

頻度 あまりみない

治療のポイント

・創処置や全身管理,抗菌薬に加え,抗破傷風ヒト免疫グロブリン(TIG:tetanus immune globulin)を投与する.

・5類感染症であり,診断後7日以内に発生届を提出する.

◆病態と診断

A病態

・土壌などに常在する偏性嫌気性グラム陽性桿菌の破傷風菌(Clostridium tetani)による感染症であり,芽胞の形で創部から侵入後,嫌気条件下で発芽し,神経毒素を産生する.

・毒素は血行性・リンパ行性に播種し,末梢神経終末から軸索内を逆行する.抑制性神経伝達物質の放出が減少し末梢運動神経,脳神経,交感神経が過活動となる.

・3~21日の潜伏期間ののち,開口障害,嚥下障害,喉頭けいれん,発汗や頻脈などの自律神経症状痙笑(顔面筋のれん縮)などの初期症状が現れる.そののち呼吸障害,後弓反張,病的反射,全身の強直性けいれんをきたす.

・国内では年間約100例の報告

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