診療支援
治療

多剤耐性アシネトバクター [■5類感染症-全数把握]
multidrug-resistant Acinetobacter baumannii(MDRA)
中村 敦
(名古屋市立大学教授・臨床感染制御学)

頻度 あまりみない

GL1コリスチンの適正使用に関する指針-改訂版-2015

GL2チゲサイクリンの適正使用のための手引き2014

ニュートピックス

・2023年11月末に製造販売を承認されたセフィデロコル(フェトロージャ)は,治療の新たな選択肢の1つとして期待される.

治療のポイント

・感染症か保菌かを判断し,治療の適応を決定する.

・複数の耐性機序があり菌株により薬剤感受性が異なるため,抗菌薬の投与前に薬剤感受性検査を行う.

・多くの薬剤に抵抗性を示し使用可能な薬剤は限られるため,複数の薬剤を組み合わせて治療することも考慮する.

・治療においては,抗菌薬の投与のみならず感染源のソースコントロールが重要である.

◆病態と診断

A病態

・アシネトバクターはブドウ糖非発酵のグラム陰性桿菌であるが,乾燥した環境でも長期間生存し,広く自然界に存在する.

・病院の床などの院内環境からも高率に分離され,海外などで多数の院内感

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