診療支援
治療

流行性耳下腺炎(ムンプス,おたふくかぜ) [■5類感染症-定点把握]
epidemic parotitis(mumps)
齋藤昭彦
(新潟大学大学院教授・小児科学)

頻度 ときどきみる

ニュートピックス

・最近のムンプスワクチン接種後の副反応に関する全国調査報告(2023年11月発表)で,国内の1歳から就学前の小児におけるムンプスワクチンによる髄膜炎発生の頻度は10万接種あたり13.4であった.この頻度は,これまでの報告からの大きな変化はなかった.

・定期接種化が期待されるワクチンの1つである.

治療のポイント

・ムンプスウイルスに対する特異的な抗ウイルス薬はなく,治療は対症療法のみである.

・ウイルス性髄膜炎,難聴,精巣炎,卵巣炎などの合併症が重要である.

・ワクチンで予防できる病気であり,2回の生ワクチン接種が必要である.

◆病態と診断

A病態

1.概念

・ムンプスウイルスの感染による,唾液腺の腫脹を伴う急性の全身性感染症である.

・主に飛沫感染で感染し,潜伏期間は通常16~18日(範囲:12~25日)である.

・ほとんどは軽度で自然軽快する.

・感染者の約1/3は不顕性感染

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください