頻度 情報なし
治療のポイント
・適切な治療のためには鑑別診断を丁寧に行う.
・抗微生物薬や抗炎症薬による治療的診断は,安易に行うべきではない.
◆病態と診断
A病態
・1週間以上の精査でも原因が判明しない,3週間以上続く,口腔温38.3℃以上の発熱と定義されている(古典的不明熱).
・1991年には①古典的不明熱,②院内における不明熱,③好中球減少に伴う不明熱,④HIV関連不明熱に分類され,古典的不明熱は3回以上の外来受診,もしくは3日以上の入院と修正された.
・本項では主に古典的不明熱について記述する.
B診断
・原因は,感染症,自己免疫疾患,悪性腫瘍,そのほか(薬剤熱など)に分けられる(表1図).
・病歴では,発熱期間と熱型,既往歴,服薬歴,感染症患者との接触歴,動物との接触歴や喫食歴,環境曝露や渡航歴,性行為歴と発熱以外の症状(疼痛や皮疹の出現など)を慎重に聴取する.
・身体所見では,局所の発赤,腫脹,発