Ⅰ.マラリア
頻度 あまりみない
GL寄生虫症薬物治療の手引き2020(改訂第10.2版)
治療のポイント
・治療は原則として入院で行う.
・熱帯熱マラリアとPlasmodium knowlesiマラリアでは,早期に適切な対応をしないと,短期間で重症化し死に至ることがある.ほかの種でも重症化はありうる.
・多数分裂(schizogony)という特性のため原虫は指数関数的に増殖する.重症化の速さとその唐突さは国内で普段対応する細菌感染症の比では全くない.同じテンポの診療では,重症マラリア・脳マラリアの急速な進行に決してついてはいけない.
・原虫種が特定できない場合は熱帯熱マラリアとして治療を行う.
・重症マラリアの治療薬であるキニーネ注射薬は,わが国では「熱帯病治療薬研究班」にて稀用薬として保管されている.重症化の懸念がある場合は,一刻も早く研究班の参加医療機関へ相談し,患者移送を検討する.
◆病態と診断
A病
関連リンク
- 治療薬マニュアル2025/(合剤)アルテメテル・ルメファントリン《リアメット》
- 治療薬マニュアル2025/(合剤)アトバコン・プログアニル塩酸塩《マラロン》
- 治療薬マニュアル2025/メフロキン塩酸塩《メファキン》
- 治療薬マニュアル2025/ブドウ糖《ブドウ糖 ブドウ糖》
- 治療薬マニュアル2025/プリマキンリン酸塩《プリマキン》
- 治療薬マニュアル2025/アトバコン《サムチレール》
- 治療薬マニュアル2025/アジスロマイシン水和物《ジスロマック》
- 今日の治療指針2025年版/感染症 最近の動向
- 今日の治療指針2025年版/原虫症,寄生虫症 最近の動向
- ジェネラリストのための内科診断リファレンス 第2版/8 開発途上国からの帰国後発熱
- 今日の救急治療指針 第2版/MRSA感染症
- 今日の診断指針 第9版/腸チフス・パラチフス
- 今日の診断指針 第9版/マラリア
- 今日の小児治療指針 第17版/新興感染症