今日の診療
治療

糸状虫症(フィラリア症)
filariasis
三島伸介
(関西医科大学 内科学第一講座 講師)

GL寄生虫症薬物治療の手引き2020(改訂第10.2版)

Ⅰ.リンパ系フィラリア症(主にバンクロフト糸状虫,マレー糸状虫)

頻度 あまりみない

治療のポイント

・虫体崩壊によるアレルギー反応出現に注意する.

・ミクロフィラリアは夜間周期性を示す.

・回旋糸状虫やロア糸状虫などの同時感染の有無を確認する.

◆病態と診断

A病態

・バンクロフト糸状虫は熱帯,亜熱帯に広く分布するが,マレー糸状虫はアジア圏に分布する.イエカ属やヤブカ属など種々の蚊の吸血によって感染幼虫がヒトに感染する.固有宿主はヒトで,マレー糸状虫ではサルやイヌなどその他の哺乳類でも感染がみられる.成虫はリンパ系に寄生し,そこで産出されたミクロフィラリアは胸管などを経て血液中に入り,昼間は肺毛細管内に集積し,夜間に末梢血中に出現する夜間周期性を示す.

・潜伏期間は通常6~12か月ほどを経て,リンパ管炎やリンパ節炎を伴う39℃前後(時に40℃を超える

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