頻度 ときどきみる
GL薬剤性肺障害の診断・治療の手引き 第2版 2018
治療のポイント
・被疑薬を即時中止し,再投与は,原則的に行わない.
・重症度に応じて副腎皮質ステロイドの投与を行う.
・軽症例でも重症化に注意して,慎重に経過観察する.
◆病態と診断
A病態
・薬剤性肺障害は,薬剤による呼吸器系の副作用の総称だが,薬剤性間質性肺炎の頻度が高い.
・高齢,喫煙や間質性肺炎などの既存の肺疾患の存在,腎機能障害などが危険因子となる.
B診断
・薬剤性肺障害の診断は除外診断であり,呼吸器感染症,心原性肺水腫や既存の肺疾患の悪化を注意深く鑑別する.
・健康食品,一般用医薬品,抗悪性腫瘍薬など,すべての薬剤が被疑薬となりうる.
・薬剤投与後90日以内に発症する例が多いが,1年以上経過してから発症する場合もあり注意が必要である.
・胸部CT画像所見や血中KL-6,SP-A,SP-Dの上昇が診断に有用である.
◆治療方針
薬剤