診療支援
治療

拘束型心筋症
restrictive cardiomyopathy(RCM)
北岡裕章
(高知大学教授・老年病・循環器内科学)

頻度 ときどきみる

治療のポイント

・本邦においては,特発性と2次性(アミロイドーシス,ファブリー病,心内膜心筋線維症,カルチノイド心,薬剤に起因するもの,など)に分けられる.一部の2次性拘束型心筋症では疾患修飾薬が開発されているので,診断が重要である.

・特発性拘束型心筋症の治療は,うっ血に対する治療と不整脈治療が中心となる.

◆病態と診断

A病態

・左室および/または右室の拘束性変化により,心室拡張末期圧が上昇し,次第に心拍出量が低下する.

・両心房は著明に拡張し,心房細動などの上室性の不整脈が出現する.

B診断

・労作時呼吸困難や動悸,腹部膨満や浮腫を認める.

・頸静脈怒張や大きなv波,肝腫大,腹水などを認める.Ⅲ音,Ⅳ音や,僧帽弁閉鎖不全や三尖弁閉鎖不全に伴う汎収縮期雑音を聴取する.

・心電図では特異的な所見はない.心房細動を合併することが多い.

・胸部X線では,心胸郭比の拡大,うっ血,胸水貯留などを認め

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください