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治療のポイント
・本邦においては,特発性と2次性(アミロイドーシス,ファブリー病,心内膜心筋線維症,カルチノイド心,薬剤に起因するもの,など)に分けられる.一部の2次性拘束型心筋症では疾患修飾薬が開発されているので,診断が重要である.
・特発性拘束型心筋症の治療は,うっ血に対する治療と不整脈治療が中心となる.
◆病態と診断
A病態
・左室および/または右室の拘束性変化により,心室拡張末期圧が上昇し,次第に心拍出量が低下する.
・両心房は著明に拡張し,心房細動などの上室性の不整脈が出現する.
B診断
・労作時呼吸困難や動悸,腹部膨満や浮腫を認める.
・頸静脈怒張や大きなv波,肝腫大,腹水などを認める.Ⅲ音,Ⅳ音や,僧帽弁閉鎖不全や三尖弁閉鎖不全に伴う汎収縮期雑音を聴取する.
・心電図では特異的な所見はない.心房細動を合併することが多い.
・胸部X線では,心胸郭比の拡大,うっ血,胸水貯留などを認め
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