頻度 あまりみない
GLファブリー病診療ガイドライン2020
治療のポイント
・疾患修飾治療を行いながら,必要に応じて心病変に対する対症療法を実施する.
・心病変以外の臓器障害への対応が必要な場合もある.
◆病態と診断
A病態
・ライソゾーム酵素であるαガラクトシダーゼA(α-gal)活性の低下により発症する,X連鎖性遺伝形式の先天代謝異常症である.
・臨床病型は3つに分類される.
1)古典型男性患者(幼児期・学童期に発症し,全身の臓器にわたって臨床症状を呈することが多い)
2)遅発型男性患者:心亜型ファブリー病(心肥大を主症状とし,全身症状に乏しい)・腎亜型ファブリー病
3)女性患者(軽症から重症まで存在する)
・いずれの臨床病型も心病変は中年期以降の心肥大からはじまることがほとんどである.
・進行性に臓器障害をきたし,多くは心血管合併症で死亡する.
B診断
・本症を疑った場合には,α-gal活性の測定を行う.
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