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治療のポイント
・膠原病,内分泌疾患ともに,さまざまな心疾患を合併する.心病変は,重症度や活動性を反映するのみならず予後を規定するため,スクリーニングと早期診断が重要である.
・膠原病では,肺高血圧症や右心不全に注意し,専門医と密な連携をとる.
・内分泌疾患では,時に重篤な循環不全から致死的な経過をとるケースがあり,慎重な観察のもと注意を要する.
◆病態と診断
A病態
1.膠原病に伴う心疾患
・膠原病には,心膜・心筋炎,心筋症,肺高血圧症,伝導障害,弁膜症,冠動脈疾患など,さまざまな心血管病変が合併する.
・心膜炎は,SLEに高率に伴い,診断基準の1つである.若年女性の心膜炎を診た場合には,本疾患を鑑別に入れる.心嚢液貯留を認めることもある.20%以上に抗リン脂質抗体を認め,動静脈血栓症や肺高血圧を合併しうる.細菌性疣贅性心内膜炎のみならず非細菌性疣贅性心内膜炎(Libman-Sacks
関連リンク
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- 臨床検査データブック 2025-2026/全身性強皮症(強皮症,SSc)
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